本業の収入だけでは物足りない、将来に備えて別の仕事で経験を重ねたいと考える方が増え、日本国内でも副業を認める企業が増加しています。本業に影響を与えることなく始められる副業の数は限られていますが、比較的自由度が高く、副業に向いている仕事がフードデリバリーの配達員です。 今回は、日本全国に拠点を持ち、正社員のキャリアパスにすることもできる大手出前サービス「出前館」の副業によるメリットをご紹介します。副業をすることをできれば会社に隠しておきたいという方に向けて、出前館で副業していることがバレるかどうかについても解説しましょう。
目次
出前館配達員の基本的な仕事内容を整理
まずは出前館の配達員として働く場合の基本的な仕事内容を整理しておきます。出前館では、以下のようなフローで働くことが普通です。
- 各エリアを管轄する拠点で準備を行う
- レストランからの依頼を受けて料理を受け取りに向かう
- レストランから直接お客様に料理を届ける
- 拠点に戻る、あるいはその場で待機して次の仕事を待つ
非常にシンプルな仕事内容であり、道に迷った場合などはサポートを受けることもできます。アルバイトに慣れていない方や、宅配の仕事が初めてという方でも、問題なく働くことが可能です。
出前館の仕事の始め方
出前館で配達員として採用されるまでの手順をご紹介します。
- 公式サイトから申し込みを行う
- アプリの使い方や配達方法に関する研修を受ける
- 研修内容の理解度を確認するためのテストを受ける
- 合格するとアプリの使用が認められ、配達員として働ける
比較されることが多いウーバーイーツの配達員との違いは研修の有無であり、出前館を選ぶと、配達に関する基礎を理解した上で仕事を始めることができます。
出前館で配達の副業を始めるメリットをご紹介
この項目では、出前館で配達の副業を始めるメリットをご紹介します。
申し込みから最短3~4日で勤務を始められる
出前館では前述したような研修を受けることが義務付けられていますが、申し込みから勤務開始までにかかる日数は最短で3~4日です。比較的スムーズに仕事をスタートさせられるため、少しでも早く副業による収入を増やしたいという方に向いています。
隙間時間を使って仕事ができる
出前館の仕事は週に1度、1日につき数時間程度という単位でシフトを組むことができ、隙間時間を使って働くことが容易である点もメリットです。夜間にシフトを入れることもできますので、終業後の空いた時間を使って効率よく稼ぎやすい仕事でもあります。
土日や夜間など本業が休みのタイミングほど稼ぎやすい
フードデリバリーの注文が入りいやすいタイミングは、土日や祝日、あるいは夜間といった本業が休みになりやすいタイミングです。普段ならゆっくりとくつろいでいる時間帯ほど稼ぎやすいことが特徴的であるため、モチベーションの高い人ほど業績を上げやすくなります。
趣味と仕事を兼ねられる
出前館の配達員は、電動アシスト付き自転車やバイクを使って仕事を行うことが普通で、特にバイク好きの方にとっては運転を楽しみながら働くことができます。趣味と副業を兼ねられる可能性を秘めた仕事になりますので、ストレス発散やリフレッシュにも向いています。
出前館の副業は本業の会社にバレる?
中には副業を禁じている企業や、副業を積極的に支援していない企業もあり、会社に内緒で副業したいと考えている人も多いはずです。結論として、出前館で副業をしても会社にはバレない可能性が高いといえますので、その理由について詳しくご紹介します。
出前館では直接雇用と業務委託のいずれかを選べる
出前館の配達員は、直接雇用という形式のアルバイトか、業務委託という形で行う個人事業主としての仕事か、いずれか1つを選ぶことができます。直接雇用の場合は、税務上の関係で副業がバレてしまうことがありますが、業務委託で個人事業主として働けば、会社に出前館の存在がバレるリスクはほとんどありません。
個人事業主は住民税の申告を自分で行える
個人事業主の場合、副業先で稼いだ給料の税務手続きを自分自身で行うことができ、この場合は住民税の支払額等が会社に通達されることがありません。会社側が把握できる収入状況は、その会社が支払っている給与等に関する情報しかありませんので、出前館で働いている事実がバレる心配がないのです。 ただし、住民税の集計を会社側で行うという選択をしている場合は副業がバレてしまいますから、必ず普通徴収を選んで納税するようにしましょう。
税務署への申告は必要
副業の収入が20万円を超えた場合、所得税の控除額を超過した収入を得ることになりますので、税務署に確定申告をする必要が生じます。確定申告をしなかった場合、当局から所得隠しを指摘される可能性が高く、悪質と判断された場合は脱税として扱われても不思議ではありません。 大掛かりな捜査になる可能性は高くありませんが、最悪の場合は査察などを通じて副業が会社にバレるリスクも考えられますので、税務手続きは確実に行いましょう。
出前館で副業する際は直接雇用と業務委託のどちらを選ぶべきか
出前館では直接雇用と業務委託という2つのパターンから契約内容を選ぶことができますが、どちらを選択するとよいのでしょうか。双方のメリットとデメリットをまとめましたので、副業を始める際にどちらを選ぶか悩んだときの参考にご活用ください。
直接雇用のメリット・デメリット
直接雇用の場合、出前館では時給+若干の歩合という形で仕事をすることになりますので、収入が安定しやすいというメリットがあります。また、仕事で使うバイクや電動アシスト付き自転車といったアイテムはレンタルできますので、道具を購入したり、メンテナンスにお金をかけたりする必要もありません。 デメリットとなるのは勤務時間であり、1時間単位に受けられる注文に限りがあるため、歩合が付きにくいという難点が生じます。また、2週間に1度というペースでシフトを組むことになるため、自由度という面では業務委託よりも劣ります。
業務委託のメリット・デメリット
業務委託の場合、完全歩合制で働くことになりますから、やる気や頑張りが報酬として反映されやすい点が最大のメリットです。また、勤務時間については完全に自己都合で決められるため、気が向いたときにだけ働けるという点も強みと考えて構いません。 デメリットとして考えなければならないのは、完全歩合制であることから給料が保証されず、実質の時給が最低賃金以下になる場合があることです。仕事で使う自転車やバイクは自前で用意する必要もあり、これらのアイテムを所有していない場合、まとまった金額の初期投資が必要になります。
まとめ
出前館を副業にすることによって、仕事の空き時間になることが多い「土日」「夜間」といった時間帯を効率よく使って働くことができます。業務委託と直接雇用のいずれかを選択できることも出前館ならではの特徴であり、前者を選ぶことによって、会社に副業がバレるリスクは大幅に下がります。 それぞれの雇用体系にメリットとデメリットが潜んでいますから、自分の理想に合った働き方を選びましょう。