Uber Eats代表らが書類送検されたニュースについて解説

Uber Eats 書類送検

フードデリバリーサービスの火付け役とも言える「Uber Eats」。

認知度が高く利用者も多いですが、配達員による交通ルール違反や交通事故で話題に上がることも少なくありません。

今回は、Uber Eatsを運営していた「Uber Japan」の代表らが不法就労助長の疑いで書類送検されたニュースについて、触れていこうと思います。

以下の記事で人気デリバリーサービス5社の報酬や働きやすさを比較しているので、ぜひ参考にしてみてください。詳しい選び方も解説しているので、失敗したくない方は必見です。

Uber Eats代表らが不法就労助長の疑いで書類送検

2021年6月22日、Uber Eatsを運営していた日本法人「Uber Japan」の当時代表の女性(47)とコンプライアンス担当の元社員(36)が、不法就労助長の疑いで書類送検されました。

Uber Japanは、2020年6月から8月にかけて、不法滞在しているベトナム人2人の在留資格を確認せず、配達員として違法に働かせていた疑いが持たれています。

ベトナム人2人は、偽造されたパスポートや在留カードを使用し働いていたとのことです。

なお、現在Uber Eatsの運営元は「Uber Japan」から「Uber Eats Japan合同会社」に変わっていますが、代表は同人物のまま変わっていません。

今回の事件の概要

簡単に言うと、「Uber Japanが、就労資格をきちんと確認せずに外国人を働かせていた」ということです。

そもそも、外国人の不法就労とは

外国人の不法就労は、主に以下の3パターンに分けられます。

  1. 不法滞在者(不法入国者・在留期限の切れた者)が収入を得る活動をすること
  2. 労働が認められていない者(留学生や短期滞在者)が収入を得る活動をすること(※)
  3. 在留資格で認められた範囲を超えて収入を得る活動をすること(※)

(※)出入国在留管理庁の「資格外活動許可」を得て、その許可の範囲内で働く場合は不法就労にはなりません。

②・③に当てはまる外国人がUber Eatsで働く場合は、「資格外活動許可」の中でも「個別許可」を得る必要があります。

個別許可では、「客観的に稼働時間を確認することが困難である活動に従事する場合」における労働の許可が下りるからです。時給制ではなく成果報酬制であるUber Eatsにも当てはまると考えられます。

また、不法就労については、労働者だけでなく雇用主も注意しなければなりません

就労資格を持たない外国人を雇うと「不法就労助長罪」に問われます。不法就労助長罪では、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはこれらの両方が課せられます。

以前から、Uber Eatsで不法就労をする配達員の逮捕は相次いでいた

今回の事件以前にも、Uber Eatsで不法就労をする外国人の逮捕は相次いでいました。

警視庁によると、2020年に不法就労や資格外活動などの疑いで検挙されたUber Eats配達員の数は184人にも上るとされています

実際に、不法就労や資格外活動が原因で逮捕された事例をいくつか見て見ましょう。

2021年2月、他人の在留カードを自分のものと偽ってUber Eatsに登録したベトナム国籍の男性(24)に起訴猶予処分が下された。男性は、2020年10月に入管難民法違反(不法残留)の疑いで現行犯逮捕され、2021年1月には、電磁的記録不正作出・同供用容疑で追送検されていた。

2020年1月、愛知県名古屋市にて、ベトナム国籍のUber Eats配達員の男性(29)を道路交通法違反の疑いで逮捕。逮捕後、無免許かつ、不法滞在者であることが判明した。

2020年10月、福岡市中央区にて、ベトナム国籍のUber Eats配達員の男性(32)を出入国管理法違反(旅券不携帯)の疑いで逮捕。男性の周りには、在留期間が切れたベトナム人の配達員仲間が20人程度いたという。

2020年10月、兵庫県神戸市にて、ベトナム国籍のUber Eats配達員男女2人が出入国管理法違反(不法残留)の疑いで逮捕。

Twitterでも以前から疑問視の声があった

Twitterでも、Uber Eatsで不法就労を行う外国人配達員に対し、疑問視する声が多く上がっていました。

Uber Eatsはなぜ不法就労の外国人を見抜けなかったのか

Uber Eatsを運営していたUber Japanが不法就労の外国人を見抜けなかった理由は、配達員登録に必要な手続きをすべてオンラインで完結させていたからでしょう。

就労許可の証明書類をアップロードされた写真のみで確認していたため、偽造されたパスポートや在留カードに気づくことができなかったのだと考えられます。

また、Uber Japanはこれまで不法就労について警視庁の指導を3度も受けていました。1度目の指導ですぐに改善を図れていれば、このような事態にはならなかったのではないでしょうか。

Uber Eats代表らの書類送検を受けて、動き出したフードデリバリー業界

Uber Eats代表らの書類送検を受けて、フードデリバリーサービスを提供する各社が動きを見せています。

Chompy

Chompyは、外国人の配達員登録について以下のように発表しました。

  • 在留カードや特別永住者証明書(告示特定活動資格の場合にはパスポート)は、「原本」を対面にて提示し、目視で確認する
  • 在留カードの偽造を見抜くため、出入国在留管理庁の「在留カード等読取アプリ」を利用する
  • 資格外活動許可での配達は認めない

参考:外国籍配達員の就労可能資格の確認に関する当社の取組み

menu

menuでは、対面で就労資格の確認が取れるまで外国人配達員のアカウントを全面的に停止する模様です。

永住権を持つ外国人配達員も、アカウント停止の措置が執られています。

おわりに

今回の事件を受け、フードデリバリーサービスにおける外国人の不法就労の取り締まりは厳しくなるでしょう。

登録時の厳正なチェックだけでなく、配達員同士のアカウント売買・貸借の問題にどう対処していくかは、今後注目すべき点だと考えられます。